紹介予定派遣

紹介予定派遣は正社員になれないからやめとけ?実態を詳しく解説

・紹介予定派遣の実態はイメージと違う?

・紹介予定派遣で働いても正社員にはなれないって本当?

・紹介予定派遣から正社員になるコツを知りたい。

 

このような疑問を持っていませんか?

この記事では、紹介予定派遣の実態や正社員になれる確率などを詳しく解説しています。

最後まで読むことで、紹介予定派遣から正社員を目指す際に注意すべきことがわかるでしょう。

紹介予定派遣で働いても正社員になれないケースや、正社員として働くコツも参考に、安定した収入とキャリアを手に入れてください。

 

 

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紹介予定派遣の実態とは?

紹介予定派遣の実態について、5つの項目に分けて解説します。紹介予定派遣から正社員を目指す人は、デメリットや注意点をしっかり把握しておきましょう。

 

そもそも紹介予定派遣の求人が少ない

結論からいうと、紹介予定派遣は求人が少ない傾向にあります。

なぜなら、紹介予定派遣は2000年に合法化された新しい人材派遣の制度だからです。

1986年に解禁された一般的な人材派遣(登録型派遣)に比べて求人が少ないのは、制度ができてから日が浅いというのが理由のひとつでもあるでしょう。

ちなみに、厚生労働省の「令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、紹介予定派遣の実施事業者は全体の6.8%というデータが出ています。

そのため、紹介予定派遣を希望したからといって誰もが働けるわけではなく、実際に制度を利用して働ける派遣労働者は、全体の約15%にすぎません。

また、上記は日本国内で出ている数字です。

求人は首都圏をはじめ大都市に集中しやすいため、地方都市に住んでいる人にとってはさらにハードルが高くなるでしょう。

 

紹介予定派遣として働ける期間は最長6ヶ月

紹介予定派遣として働けるのは、通常の派遣より短く最長6ヶ月間となっています。

期間に関する紹介予定派遣と通常の派遣の違いは、以下のとおりです。

 

  • 紹介予定派遣…最長6ヶ月
  • 登録型派遣…最長3年
  • 常用型派遣(雇用型派遣)…無期

 

紹介予定派遣をわかりやすくいうと、6ヶ月の派遣期間を試用とし、その後双方が合意すれば直接雇用に切り替わるという流れになります。

6ヶ月間で受け入れ企業のニーズに合う仕事をし、人となりを含めて評価してもらわなければならないため、プレッシャーを感じることも少なくないでしょう。

また、派遣期間後に採用されなければ契約終了となり、改めて仕事を探さなければなりません。

直接雇用にいたらない限り、通常の派遣よりも収入が安定しないというリスクがあります。

 

直接雇用が前提なので選考基準が厳しい傾向

紹介予定派遣は、登録型派遣に比べ選考基準が厳しい傾向にあります。

なぜなら、紹介予定派遣は、派遣期間の後に直接雇用で契約することを前提としているからです。

そのため、紹介予定派遣を受け入れる企業は、正社員と同じような書類選考や面接をおこなうことを認められています。

就職活動をするより簡単に正社員を目指せるイメージを持ちやすい紹介予定派遣ですが、選考に関してはそれほど違いはありません。

また、ミスマッチを避けたい派遣会社側も、通常の派遣よりハードルを上げて対応することが多く、スキルや経歴によっては受け入れ企業が見つからないケースもあります。

 

契約条件において不利益が生じる可能性あり

紹介予定派遣で働く際、契約条件において不利益が発生する可能性があります。

なぜなら、直接雇用を前提としていても派遣には変わりがないため、社員のような待遇を受けることはできないからです。

紹介予定派遣の契約で考えられる不利益には、おもに以下のものがあげられます。

 

  • 企業の判断次第では短期間で契約終了になるおそれがある
  • 契約期間が2ヶ月以下だと社会保険が適用されない
  • 直接雇用になってもすぐに有給は使えない
  • 社員に比べ各種福利厚生に差がある

 

このような不利益があっても、派遣終了後に正式採用されることを前提に、我慢して働く派遣社員は少なくありません。

しかし、直接雇用に切り替わらず契約終了となるケースもあり、我慢の甲斐なく次の派遣を待つことになってしまいます。

 

契約期間中は周囲からの評価が気になってしまう

紹介予定派遣の実態として、契約期間中に周囲からの評価が気になりストレスを感じてしまうというデメリットがあげられます。

なぜなら、紹介予約派遣は契約期間中に働きぶりをチェックされ、それが契約終了後の採用を左右するからです。

採用されなければ無職に戻ってしまうという焦りがプレッシャーになり、本来の力を発揮できなかったり些細なミスに落ち込んだりすることもあるでしょう。

新しい環境に順応するのに時間がかかる人や、積極的なコミュニケーションが苦手な人にとって、紹介予定派遣はハードルが高いと感じるかもしれません。

 

紹介予定派遣から正社員になれる確率は?直接雇用の実態を調査

紹介予定派遣から正社員になれないといわれるのは何故でしょうか。ここでは、正社員になれる確率や直接雇用の実態を詳しく解説します。

 

正社員になれる確率は約25%

結論からいうと、紹介予定派遣から正社員になれる確率は約25%です。

これは、独立法人労働政策研究・研修機構の「人材派遣会社におけるキャリア管理に関する調査」のデータで、紹介予定派遣からの正社員雇用がいかに高いハードルかを示しています。

理由として、そもそも紹介予定派遣は正社員を確約する制度ではないということがあげられます。

受け入れ先企業は、派遣された労働者を正社員として直接雇用しなければならないという義務はありません。

どれだけ頑張って働いても、派遣先企業の考えひとつで不採用という結果が出てしまうこともあるのです。

紹介予定派遣は、独自でおこなう就活と比べて派遣会社のサポートを受けられるメリットはありますが、必ずしも正社員になれるわけではないことを覚えておきましょう。

 

直接雇用=正社員以外の形態もある

紹介予定派遣は直接雇用を前提とする派遣制度ですが、正社員でなければならないという決まりはありません。

直接雇用には、以下の形態があります。

 

  • 正社員
  • 契約社員
  • アルバイト、パート

 

このように雇用形態はさまざまなので、正社員を目指すならば求人の詳細に「正社員登用」の条件があるかどうかを確認しなければなりません。

ちなみに厚生労働省のデータ(令和3年度)によると、紹介予定派遣制度で派遣された労働者22,251人のうち直接雇用にいたったのは12,630人となっています。

労働政策研究・研修機構のデータとあわせると、直接雇用の約半分が正社員以外であることがわかります。

契約社員やアルバイト・パートならば、派遣会社を通さず直接応募をしたほうが早く簡単に就業できるケースもあるため、どうせ正社員になれないなら紹介予定派遣で働く意味がないと感じる人も少なくないでしょう。

 

紹介予定派遣から正社員になれない理由とは?

紹介予定派遣から正社員になれないおもな理由を、3つに分けて詳しく解説します。実際に紹介予定派遣で働く予定の人は、ぜひ参考にしてください。

 

企業側の期待値に達しなかった

紹介予定派遣から正社員になれない理由として、受け入れ企業側の期待値に達しなかったというケースがあげられます。

詳しくは以下のとおりです。

 

  • 明らかにスキル不足と判断された
  • 決められたタスクを完了できなかった
  • 周囲とのコミュニケーションに難あり
  • ミスなどで企業に損害を与えてしまった
  • 長期的な労働が困難であると見られた

 

紹介予定派遣は、企業にとっては6ヶ月の試用期間と同等で、その間に派遣労働者が正社員に値する人材かを判断します。

正社員としては雇用できないと判断された場合、契約終了となってしまうでしょう。

また、正社員は長期雇用になるため、年齢や健康、体力的なことが要因で今後長期にわたる労働が難しいと見られる場合もあります。

 

勤務態度に問題があった

勤務態度に問題がある場合も、紹介予定派遣から正社員になれない理由のひとつです。

なぜなら、求められた仕事を完遂できても、扱いにくい人材は正社員登用が困難だと判断されるからです。

報告・連絡・相談の基本はもちろんのこと、周囲とのコミュニケーションの取り方やミスをした際の対処も見られていると意識しましょう。

勤務態度に問題がある場合、直接雇用にいたらないだけではなく、期間満了を待たずに契約を打ち切られる可能性もあります。

また、勤務態度が原因で契約を切られると派遣会社にも影響があり、その後の求人案内が少なくなったり、優良案件を紹介してもらえなくなったりするリスクも生じます。

 

予定していたポジションに合わないと判断された

企業側が予定していたポジションに合わないと判断した場合、優秀な人材でも正社員にはなれないことがあります。

紹介予定派遣の6ヶ月間は、企業が予定ポジションへの適性を見極めるためのものでもあるからです。

スキルや経験がともなわず、企業側が埋めて欲しいと考えているポジションにつくことが難しければ、正社員にはなれないケースが多いでしょう。

また、逆のパターンもあり、人の下につくにはスキルオーバーで使いにくいと判断されて採用を見送られることもあります。

紹介予定派遣から正社員になるためには、どのポジションについても大丈夫なように、臨機応変に対応することが大切です。

 

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紹介予定派遣から正社員を目指すメリット5つ

紹介予定派遣は、正社員雇用が確約された制度ではありません。しかし、正社員を目指して就活するよりも、派遣会社を利用するほうがメリットが大きいこともあります。紹介予定派遣の5つのメリットを見てみましょう。

 

派遣会社のサポートを受けられる

紹介予定派遣のメリットのひとつとして、派遣会社のサポートを受けられることがあげられます。

派遣会社のサポートには、おもに以下のものがあります。

 

  • キャリアアドバイザーによるヒアリング
  • スキルアップ研修
  • ビジネスマナー研修
  • 各種資格支援
  • 応募書類対策
  • 面接対策
  • 就業後のアフターフォロー

 

派遣会社によって実施しているサポートは異なりますが、無料または優待価格でスキルアップ研修が受けられる会社は少なくありません。

専門スキルや前職の実績を持たない人にとって、職探しと同時にスキル磨きができるのは大きなメリットです。

また、選考用の書類や面接に関する対策をしている派遣会社もあり、就活経験の少ない人には心強い味方になります。

さらに、就業後のサポートとして、再度のヒアリングや派遣先の常駐スタッフが困りごとの相談にのってくれるなど、さまざまなサービスをおこなっている派遣会社も増えています。

派遣先企業には言いづらいことも気軽に相談できるので、新しい環境になじむのが苦手な人も安心して働けるでしょう。

 

個人で就職活動をする必要がない

紹介予定派遣から正社員を目指す場合、個人で就職活動をする必要がなくなります。

基本的に、派遣会社の担当者からスキルや経歴に合う求人を紹介され、興味があれば申し込むという形になっているからです。

就活がうまくいかない人、新卒生にまじって就活をするのに抵抗がある人、そもそも就活を一度もしたことがない人などは、個人で就職活動を続けるのが難しいこともあるでしょう。

また、応募書類の作成・提出と面接を繰り返すのは、時間と労力を消費する作業です。

派遣会社に登録をするだけで個人的な就活の必要がなくなり、空いた時間を勉強やアルバイトに使えるのは、コストの面からいっても決して悪いものではありません。

さらに派遣先が決まれば、派遣社員として収入を得ながら結果を待つことができるため、通常の就活より気持ちに余裕が生まれるでしょう。

 

入社後のギャップを避けられる

紹介予定派遣から正社員を目指すのは、入社後のギャップを避けられるというメリットがあります。

なぜなら、紹介予定派遣は最長6ヶ月の契約となっており、その間に派遣社員として通常業務に参加できるからです。

つまり、紹介予定派遣の契約期間は、受け入れ先企業にとっても派遣労働者にとっても「おためし」であるということです。

一般的な就活からの就職の場合、入社後に初めて「実態はブラック企業と変わらなかった」「受けていた説明と異なる」「こんな上司がいると思わなかった」と気付くケースがあります。

とくに、上司や先輩社員に関しては入社しなければわからないので、新入社員が感じるストレスの大きな要因にもなっています。

しかし、紹介予定派遣は社員として疑似体験ができるため、入社後のギャップに悩むことがほとんどありません。

 

仕事で評価してもらえる

紹介予定派遣から正社員を目指すメリットのひとつは、実際の仕事を見て評価をしてもらえることです。

契約によって期間は異なりますが、紹介予定派遣は最長6ヶ月間働くことができます。

その間に仕事ぶりを判断してもらえるのは、大きなチャンスとなるでしょう。

スキルや実績を持たない人や学歴に自信がない人にとっては、書類や面接で結果が決まる一般の就活より、成功率が高くなるかもしれません。

また、実際に働いたうえで契約終了になった場合、自分に足りなかった部分や改善点などを振り返り、次回につなげることもできます。

紹介予定派遣から正社員になるのは簡単ではありませんが、派遣を続けるたびに自分自身がレベルアップできるため、少しずつ成功に近づくことができるでしょう。

 

合わなければ自分から断れる

紹介予定派遣は、派遣先企業が合わなければ自分から断れるのもメリットのひとつです。

なぜなら、紹介予定派遣からの直接雇用には「契約期間後、双方の合意のもとによる」という決まりがあるからです。

仮に、なんとなく合わない気がするといったあいまいな理由であっても、労働者側から断ってかまいません。

実際、紹介予定派遣から直接雇用につながらないケースにおいて、企業側から断られるのと労働者側から断るのとでは、ほぼ半々の割合ともいわれています。

通常の就活で入社した場合、就業してからのギャップが原因で退職したくても簡単に辞めづらく、職歴として残るため転職に不利になるというデメリットが生じます。

派遣労働は決して安定した働き方ではありませんが、理想の職場に出会えるまで試行錯誤ができるというメリットがあるのです。

企業に選ばれるだけではなく、自分からも働く環境を吟味して選びたいと考えている人にとっては、紹介予定派遣はちょうど良い制度といえるでしょう。

 

紹介予定派遣から正社員として働くためのコツ

紹介予定派遣から正社員として働くためのコツは、以下の3つです。正社員を目指す人はぜひ参考にしてください。

 

実績のある派遣会社を活用する

紹介予定派遣から正社員として働くには、まず実績のある派遣会社を利用するのが重要です。

なぜなら、派遣会社によって紹介予定派遣の求人数や正社員として採用される確率が異なるからです。

正社員を視野に入れた派遣会社を選ぶポイントは、以下の3つです。

 

  • 紹介予定派遣の求人数が多い
  • スキルアップ支援や就業サポートが充実している
  • 優良派遣事業者認定を取得している

 

求人数が多いだけでは、正社員として直接雇用されるかどうかはわかりません。登録型派遣や常用型派遣が求人の大半を占めている可能性もあります。

この点は、派遣形態の詳細を直接問い合わせてみると良いでしょう。

また、直接雇用を前提とする紹介予定派遣はスキルや実務経験が重要視される傾向にあるため、登録者が利用できるスキル研修などが充実している派遣会社がおすすめです。

大手企業は優良派遣事業者認定を受けている派遣会社と取引をするケースが多いので、認定を取得しているかどうかも必ずチェックしましょう。

さらに、派遣会社を併用すると選択肢が広がり、より多くの求人を紹介してもらえる可能性が上がります。

条件に該当する派遣会社が複数あれば、まずは登録しておくのがおすすめです。

 

選考の準備と対策をしておく

紹介予定派遣から正社員になるためには、派遣前におこなわれる選考の準備と対策をしっかりしておくのが大切です。

なぜなら、紹介予定派遣は通常型の派遣と比べて選考が厳しく、書類審査や面接がおこなわれるケースが多いからです。

ポイントは、企業側に「この人と働きたい」と思われることです。

正社員を目指す理由をはじめ、理想の働き方や将来のビジョンなどを明確に伝えられるようにしておきましょう。

派遣先企業が見つかるまでに、希望の業種において有利になりそうなスキルを身につけたり資格を取得したりするのもおすすめです。

派遣会社によっては、専任のカウンセラーやキャリアアドバイザーが選考に関するさまざまなレクチャーをおこなってくれます。

就活の経験が少ない人は、応募時にサポートを受けられる派遣会社を選ぶと良いでしょう。

 

契約期間中は周囲との関係を構築する

派遣先で実際に仕事をする際には、周囲との良好な関係を構築することを意識しましょう。

なぜなら、期間限定で働く通常型派遣とは異なり、紹介予定派遣は契約後に直接雇用となり同じ環境で仕事を続けられる可能性があるからです。

周囲とのコミュニケーションは職場になじむのに欠かせないだけではなく、仕事仲間に好かれる要因にもなります。

採用担当者や社員に「このまま働いてもらいたい」と思われることで、直接雇用につながる確率が上がるでしょう。

新しい環境に不安を感じやすい人は、就業後にも定期的にサポートをしてくれる派遣会社を選ぶのがおすすめです。

また、派遣会社によってはマナー研修や講座を実施していることもあるので、就業前に受けてみるのも良いでしょう。

 

まとめ

直接雇用を前提とし正社員登用を目指せる紹介予定派遣ですが、実態は厳しく、実際に正社員になれるのは全体の約25%です。

6ヶ月の間に正社員にふさわしい人材かどうかを判断されるのは、人によってはストレスになることもあるでしょう。

しかし、派遣会社を経由することで個人的に就職活動をする必要がなくなり、就業前後のサポートを受けられるというメリットもあります。

正社員を目指しているものの就活をどうすればいいかわからない人や、転職を繰り返したくない人にとって、紹介予定派遣は試す価値のある制度です。

紹介予定派遣の実績がある派遣会社を選び、まずは求人をチェックしてみるところから始めましょう。

 

 

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